2008年03月21日

中国から日本が見えてきた

昨年、ドイツの首相がダライ・ラマに会おうとしたとき、中国は過敏なまでに反応し、もし会えば、その報復として、ドイツは経済的な損失を被ることになると脅しました。

日本ならその時点ですくみあがるのでしょうが、ドイツ首相は脅しに屈せずにダライ・ラマと会見しました。

その結果、確かに様々な弊害を被るのですが、それでも自国メディアは、首相の勇気ある決断を評価し、外交政策は時として、経済の打算を超えるとしました。

何でも足を引っ張る日本のマスコミとは違い、人権という確たる基準を持っているのです。


中国から日本が見えてきた



中国にここまでの暴挙をやらせてしまう背景には、巨大化した中国の軍事力があります。

それを作ることに協力した最大の功労者は、ほかならぬ日本ではないでしょうか。



彼らの常套手段である恐喝にも似た抗議と要求に屈し、莫大の円借款を供与し続け、彼らをここまで大きくした罪は、悔やんでも悔やみきれません。

しかも自分たちは戦う能力を放棄し、相手をけん制することもできないのです。



誤った自虐的な歴史観で自らの国を蔑視し、国民の誇りを奪い、中国や近隣に土下座外交を続け、国民の税金をばらまいてきた無能政治家のツケが、いま世界を脅威に陥れ、チベットの人たちを苦しめているのです。


理想論だけをまくしたてる無責任な左翼政党と人道主義者達は、国家主権を脅かす拉致事件や、今回のようなあきらかな人権蹂躙に対しては沈黙を決め込みます。

大人ぶった顔をして、抗議の一つもできない国を、尊敬し耳を傾けるような相手であれば、事態はここまで悪化しなかったでしょう。



僕は今回のチベット動乱と、あいも変わらぬ日本政府の事なかれ主義的な対応を見て、日本はこのままではいけないという強い懸念を持ちました。



この数日間、世界を相手に平然と嘘を言ってのけるあの国の体質が見事に浮き彫りになりました。

このままの巨大化が進めば、いずれは台湾に、そして日本に脅威が及ぶのは時間の問題だと思います



愛国精神を持つことが、憲法を見直すことが、何故こんなに大変なのでしょう。

そこには、誤った歴史認識、偽善的な左翼思想、国民の反感を煽る馬鹿げた右翼の行動などがあったと思います。



今の世界に対して、日本が果たすべき役割は極めて大きいのです。

西洋と東洋が出会う国として、まず自らが自立し、きちんと意見が言える国家に生まれ変わらなくてはいけません。




戦前の日本を悪くばかり言うのは間違いです。

そこには損得を超えた、真の人間としての理念と尊厳が見て取れるからです。

それはもともと日本民族が長い歴史の中で培ってきたものです。


今、その力を世界が必要としています。





賛同してくれる人は応援して下さい。

中国から日本が見えてきた   中国から日本が見えてきた



Posted by Toshiro Abe at 08:57│Comments(12)チベット問題
この記事へのコメント
世界の急速な変化を感じるとき、個人としての無力感と、個人からの始まりと可能性について考えます。
今はインターネットにより、いろいろな考えや情報が、マスメディアなしで伝わり始めました。
個人と世界がつながっている、しかも、「この世の現実は」実態と言うよりは、「虚偽」と言うに近い「はかないもの」との認識も、特にスピリチャルの世界では広がっています。
メディアによって思い込まされている知識の横行とそのいい加減さは、とても強力で広範囲であります。
個人は、新聞やテレビから流される情報から一日をスタートさせ、会社員や公務員など組織に所属する人は、その情報のもと一日の業務に務めさせられます、子供たちもその余波を受けているでしょう。

それでも、新しい時代が起こります。
この沖縄には、いろんな想いと人が集い・つながり始めています。
「組織化」による弊害は避けなければなりませんが、個人が世界を信じて動きだす時、何らかのつながりは必要でしょう。
日々の生活、大半業務に縛られた生活や習慣を越えて行くときに、世界が変ることへの、個人としての現実的な対応や生き方、それによって日々勇気つけられるようなもの、
そのひとつは、阿部さんが勧める「瞑想」により、個人が自分自身をより深く自覚していくことなのだろうと思います。

一方で、日々の生活や業務、これはある意味では、いつもの生活をしている事が、例えば消費者としての加害者側であったりする。
みんながとは言わないが、生活を離れて求道者の道に入っていくことではなく、生活のなかでの求道者、でもそれは生活の中の一部で大半は現在の社会を維持している側の生活でもある。
そこから離れられない中での、新しい時代を望む心、
社会生活者でありながら、社会の公共的なこと、一番端的なのは政治活動なのでしょうが、そこからが現実的で、しかもナマジこれまでの利益分配をしてきたもので、メディアを含めナマナマしい現実、
そこから反転して、自分の殻に戻っていくしかないないのか、社会と個人の接点と協調の新しい仕組み、

チベット問題に、現実(中国共産党)と宗教と民族と行政が絡まっていくのが見えるとともに、この沖縄から思いを伝えることの遠さに、時に気持ち沈むのです。
スミマセン、後半弱気になりました、
また、目先のあらたなリフレッシュに励みます、
長くなりましたが、このブログは、変革の先端をリードしてくれていると思います、引き続き頑張ってください。
ありがとうございます
Posted by seiken at 2008年03月21日 10:11
環境問題のこと、政治のこと、お金のこと、正義と言う名の戦争のこと、
とんでもない”常識”を今まで信じてきたことが
最近になって壁がガラガラと崩れ落ちるように見えてきたような気がします。
そしてそれは僕だけではなくて、
周りの友達、知り合いも同時に同じ様な感覚に不思議と
なってきています。
何かの時代のタイミングがあるとしか思えません。

さらに阿部さんの重要なメッセージも”世増させて”頂いて、
本当にありがたいなと思っています。

1人個人は無力だけど同じ意識を持った人間が集まると
大きな力になると思います。

自分の心をもっともっと磨いて、
心から正直な気持ちを人に伝えて、
百匹も猿現象目指して生きていきたいです。
Posted by better world at 2008年03月21日 13:29
「最近の日本は、おかしくない?憲法改正とかやけに
日本側から観た戦争物の映画やTVが多くて・・・」
と言う人たちに対して、阿部さんのコメントが参考になります。

徐々に、本質を見る対人関係を広げていきます。

これからも、よろしくお願いします。
Posted by マーベラス at 2008年03月21日 14:52
やー、阿部さん今晩は!方広寺からメールします。
3月、4月は、企業や学校の新人研修で、泊まり込みが続いてます。
早朝の坐禅指導や法話は、自分の為にやっているようなものです。
やっぱり、私は坐禅のサマーディーの時が一番ハッピーです。

お釈迦様が、ヴァーラーナスィーのサールナートで最初の説法(初転法輪)をされときに説かれた、悟りに至る修行の基本となる実践徳目を「八正道」と言います。
正見(正しく見る)、正思(正しく考える)、正語(正しく言う)、正業(正しく行う)、正命(正しく生活する)、正精進(正しい努力をする)、正念(正しい念をもつ)、正定(正しく精神を落ち着かせる)の八つです。

阿部さんのこのブログを読んで、
「阿部さんは、ただの人として、実に平明に正しく物事を見、考えることが出来る人だ!」と、いつも感心しています。

「西洋と東洋が出会う国として、まず自らが自立し、きちんと意見が言える国家に生まれ変わらなくてはいけません。」

まことに、その通りだと思います。先ずひとり一人が、勇気を持って八正道を実践することでしょう。

平和国家としての自立と国防について、どう考えるか?
仏教者としては、「殺すなかれ」で、武器は持たないのが理想でしょうが…。

剣禅一如の達人だった勝海舟は、
刀は、ひどく丈夫に結えて、決して抜けないようにしてあったそうです。
しかし、刀は抜かなくても、正しいことを行う覚悟と勇気・胆力は日々養っていた。
勝海舟には、
確かに「損得を超えた、真の人間としての理念と尊厳が見て取れます。」

「神・仏のサムシング・グレートなる命こそ本来の命、自らの帰すべきところ」という自覚を日々徹底していたのでしょう。
Posted by むかい at 2008年03月21日 21:09
 こんばんは、阿部さん。
 懲りないうずまきです。

 私のコメントが抽象論と受け取られるなら、それはその人にとって抽象論  に過ぎないのでしょう。
 調子こいちゃったのも確かなことです。
 阿部さんのおっしゃることもごもっともです。
 文字にするのは難しいですね。本当に。
 自分から離れてしまうと、後は受け取る側の解釈によって、様々な捉えら  れ方をするんですね。
 自分が伝えたいことは伝わらなかったりする。
 毎日のご苦労お察しします。

 なので、ここはひとつ回りくどい言い方をせず、ストレートにぶつけることに しました。

 1.阿部さんのチベットに関する記事から怒りのエネルギーが爆発している  ぞお。 

 2.阿部さんの怒りエネルギーは充満しそうな雰囲気だな。

 3.でも、チベットの人たちって、こんなにもつらい目にあわされ続けてるな    んて、知らなかった。

 4.悲しいな、中国人、許せん奴らだ。マスコミも、経済人たちも!!

 5.問題が大きすぎるな、何ができるかな?

 6.まてよ、自分の周りにも、チベットな人たちもいるし、中国な人たちもいる  ぞ。

 7.いや、周りじゃなくて、自分の中にもチベットな人たちと、中国な人たちが  いるぞ。

 8.許すべきか、許さざるべきか?

 9.あっ、そうだ!受け入れればいいんだった!
  そんな面を持っている自分を受け入れるんだよ!

 10.正しいとか、正しくないとか、善とか悪とか関係ないんだったなぁ。

 11.これは、みんなに知らせなくちゃ!

 12.精神論を通して学んだこと、気づいたことが今この現実社会に生かす   ことができるんだ!

 13.でも、誰かを批判してることになっちゃわないかな?

 14.みんなが起こす行動にはそれぞれに意味があるからなぁ、ダメなこと    って何一つないんだよなぁ。

 15.あー、考えても答えがでない!
   どう受け取られようと、いいや。
   とりあえず、自分の考えを手放してみよおっと!!

 どうでもいいかもしれませんが、ここ数日間の私の葛藤です。
 このチベットのことばかりを考えて、自分の生活がおろそかになり、
 周りの人や、子供たちにも優しくない自分になっていました。(たぶん)
 だから、自分の周りから、自分からチベットを作ろうと思い立ったのです。
 そういう、静かな情熱、傍から見れば、何も行動を起こしていないような行  動が実を結ぶと今は信じているわけです。

 何か行動を起こすことと同じくらい行動を起こさないことにも価値があるか もしれないぞ、と思ったのです。

 ですから、しばらくはチベットのこと、阿部さんのブログを離れて、自分の感 覚を信じて、「経験」しようと思いました。
 阿部さんの経験や知識や考え方によりかかりすぎたかもしれませんね。
 もっと、自分で経験し、学びなさいと、いうことかと。

 なので、何もしませんが、阿部さんのこと応援しています。
 ありがとうございました。 



 
Posted by うずまき at 2008年03月21日 22:23
ここ数日のチベットに関する記事、大変興味深く読ませていただいています。
ある尼僧の方の証言は読んでいて本当につらくなってしまいました。
戦後の日本は本当に事なかれ主義ですよね..それは敗戦と戦争責任の重さ故だと思いますが、舐められてるでしょうね..このままではいけないと思います。
中国って世界で最も死刑囚の多い国だと聞いたことがあります。
残虐な性質を持つ国民だと思います。
Posted by かよ at 2008年03月21日 23:18
>seikenさん

正確に理解してくれてありがたく思います。
僕やあなたのような気持を感じながらも、それを表明できなかったり、言語化できないでいる人たちは少なくないとい思います。

そんな人たちへの、最後のひと押しになれたらいいなと思っています。


>Posted by better world さん

自分の心を磨いて、自分の心に正直になること以上に大切なことはないと思います。

ありがとうございました。

>マーベラスさん

ことらこそ、よろしくお願いします。

>むかいさん

ありがとうございます。

最近ほんの少しですが禅が目指す本髄が見えてきました。

それはただあたりまえの世界・・・たんに嘘のないリアルな世界ですね。

シンプルな美しさと単純さ・・・最も簡単なことが最も難しくなってしまう人間のジレンマ。

これからもご指導よろしくお願いします。


我々のビジョンである玉城の禅堂も、ちゃくちゃくと前に進んでいます。

お盆の季節、お体に気をつけてご活躍ください。


> うずまきさん

あんな言い方をしたのに、また来てくれて嬉しいです。
こういう骨のある態度は好きです。

確かに宇宙には「正しい」「間違い」を超えた、大いなる英知があります。
でもね、それは「いまここ」で発揮されることで、スローガンとして持ち運べるものじゃありません。

スピリチュアル系の知識は、そのほとんどがたんなる概念であり、リアルな「いまここ」を妨げていると思ったのです。
Posted by Toshiro Abe at 2008年03月21日 23:41
阿部さん....。




私は...支援します...。



共に....がんばりましょう........。
Posted by ヒデちゃん at 2008年03月22日 00:11
言い忘れましたが...

正正堂堂と

主張する阿部さんに

心から

敬意を...


表します.......。



共に..頑張りましょう....。
Posted by ヒデちゃん at 2008年03月22日 00:17
はじめまして。
ここ数日の記事、興味深く拝読させていただいています。

まず、勇気をもって、思うところを丁寧に書かれていることに敬服いたします。
テレビの情報はいまやひどく偏っており、政府もあたりまえのことすらできていないのが現状ですから、このような記事でひろく知っていただくことが何より大事だとおもいます。
ありがとうございます。


「恥」「良心」という概念が、おおきく揺るがされています。それは、この国の文化が滅びようとしているということです。

この国は、敗戦したけれど、そのときの国民の心根と生き様と山川の豊かさは強国を脅かしたのです。それゆえ、さまざまな介入が、世代を分断させ、山林を植林にし、ダムで川をせきとめ、農村を滅ぼそうとしているようにおもえてなりません。

おかしいことを、おかしいと親や教師ですら注意できない世の中は、おかしい。ましてや、公然と迷惑や不愉快なおもいをさせておいて、注意をしていただいていることに素直なこころで聴くことができないという時点で、おかしい。

こうなってしまったことの、原因のひとつは家庭が家庭として機能していないことにあるのだとおもいます。
幼少のときの、読み聞かせ・昔話は、教訓がかならずありました。いまのキャラクターの世界にはないものです。こどもの番組で「愛」「友情」「勇気」「正義」をテーマにしていると表では言っているけれど、子供の頭の中は、変身・合体シーン」と「敵を倒すまで叩きのめす・爆破するシーン」しか残っていません。
そんな昔話は、ないのです。
昔の学校では、「修身」といって、ひととして、どうあるべきかということを重視していました。それをいまの教育では、「軍国主義・国粋主義だ」と嫌っていますが、その成果が今の社会です。
年齢が上がってからも、武道や茶華道などで、こころの修練をつづけ、日常でも同様の心構えですごしていたのです。
それは、どんなに貧しくとも、「こういうことはしたら、人として恥ずかしいことだ」と徹底的に家庭や地域で教育されており、折に触れて、寺社で「かみさま・ほとけさま・御先祖さまが生き様をみておられるのだ」「世のため・人様のためにいきるのだ」と(脅してはなく)説くのを聴く機会が生涯にわたってあったから、大人になっても、道徳が広く全ての国民に染み付いていたのだとおもいます。それは、本当は、世界に誇るべき、日本の徳だったろうとおもうのです。
家庭や地域での会話・そしてなによりじぶんはどうあるべきか、というところをすっとばして勉強だけ励んだところで、なんの役にもたたないのです。それゆえ、多くの人々が、迷っているのだろうとおもうのです。
なにが過ちだったのか。この60年で結論はみえてきているのでしょう。そして、どれだけ原点に帰る事ができるかを、問われるのだとおもいます。

長くなりました。御容赦くださいませ。
Posted by 月下  桜 at 2008年03月22日 00:33
中国に対する怒りはもちろんあるけれど、自分に対しても怒りを感じています。知らないから済まされる、自分とは関係ない、そんな訳ないのに。
チベットで観光客が撮影したラサの中を走る装甲車の映像に、ものすごく恐怖感を感じました。中国の軍部ももしかして恐怖感で支配されているのかと思うと、逆に哀れさも感じました。
メールの検閲やネットの規制をしている中国の様子を見ると、日本にいるのにデモに参加したり、外務省にメールしたりするのにも恐怖を感じます。
政治系のブログで見たのですが、チベットの旗を持ち歩く(デモではなくあくまで個人的に)というオシャレな抗議活動ならできるかも、と考えています。
阿部さんが今思う、個人でできる効果的な方法等ありましたら、教えていただけたら嬉しいです。
心で願う、ではないものでお願いしますね。
Posted by 臆病ながまくん at 2008年03月22日 06:08
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