2008年04月12日

高く飛ばしたら

もうずいぶん昔のことになりますが、東洋大学の有志が「人力飛行機を大空へ飛ばす会」というサークルを作りたいということで、その資金造成のためにコンサートを依頼されました。

その趣旨が面白かったのでお引き受けし、たしか千代田公会堂だったでしょうか、当時まだ若手タレントだった小堺一機さんを誘ってコンサートをやった記憶があります。


高く飛ばしたら


そこで得た資金を元に、飛行機が出来上がりました。

かなり大きなものだったと思います。


実際に飛ばすという日は、仕事が重なって見に行けませんでした。

後から「確かに飛びました」という報告を受けましたが、空を飛んだのではなく、車輪の跡が数十センチ消えていて、それが飛んだ証拠だということでした。


それを聞いた時、飛んだんじゃなくて跳ねたんじゃないかと思いましたが、彼らがあまりにも真剣だったので、「よかったね」と答えました。


そのコンサートでは、彼らのためにテーマ曲を作ったのですが、それから何年もして偶然に見た夕方のニュースで、そのサークルが紹介されていて、部員たちが肩を組んでその歌を歌っていました。





「高く飛ばしたら」


青春はいつの日も 孤独な旅人
振り返れば砂利道ばかり歩いてきた
そして明日からも この道を行くのか


言葉ばかり覚えて 年老いてしまう
足を止めてにじんだ汗をふきながら
空を見上げる 神を見つめる


高く飛ばしたら 夢を飛ばしたら
悩んだこの街も小さく見えて
高く飛ばしたら 夢を飛ばしたら
果てしない大地を感じるだろう



5月に発売するアルバムに収録します。
それに先立ってライブで先行発売します。





あれからいつも大空に憧れてきました。

いやな事があると、大空を見上げます。


そして自分の悩みが、いかにちっぽけなものかを感じてみます。

長い歴史の中で、地上で何が起きても、大空はいつも変わらず「いまここ」に広がっていたんです。




その無限の不思議さの中で生かされていることを、つい忘れてしまいます。

悠久の時間から見れば、ほんの一瞬の人生の中で、泣いたり笑ったり大騒ぎして、そして消えていくのです。

じたばたしないで天にお任せしようと決めた日から、人生がずいぶん楽になりました。



青春は孤独な旅人でしたが、今は全てと共にあります。

砂利道は変わらなくても、苦にならなくなりました。




これを読んでくれている若い人にお伝えします。


人生は生きる価値のある素晴らしい機会です。

外側の世界で何か成し遂げなくても、ひたむきに生きることで開けてくる境地があります。

すると、同じ景色がまったくちがうものに見えてくるのです。


地上の束縛から、大空の自由へジャンプする日が必ず来ます。

その祝福はすべての人に与えられていますが、今生で掴むか、来世で掴むかは、その人の命の設計図に書き込まれています。


たとえそれが1000年後になろうと、遅い早いも関係ありません。


なぜなら、たどり着いてみればそこは「いまここ」なので、遅いも早いもないのです。




本当はみんな祝福されているのです。

そのことを知れば、自分だけがよくなろうとか、自分だけが多くを持とうとか、そんな気持ちはどこかに消えてしまいます。




世界中の人が、天から与えられた祝福を実感することを祈っています。





今日もここに来てくれてありがとうございました。





このブログを支持してくれる方は、ボタンを押して下さい。
それが毎日の更新の力になっています。

高く飛ばしたら   高く飛ばしたら



Posted by Toshiro Abe at 08:49│Comments(9)
この記事へのコメント
高く飛ばしたら・・・素敵な歌詞ですね。聞いてみたいです。
今日の空はきれいです。私もこんなきれいな心の持ち主になりたいです。
Posted by サマンサ at 2008年04月12日 09:31
初めてコメント書かせて頂きます。

学生の頃、九州の久住高原でグライダーに乗っていました。来る日も来る日もグライダー漬けの毎日でした。空、とても心地よい素晴らしい空間・世界ですね。自らでは羽ばたけない人間が憧れるのも無理は無いなぁと思ったりします。

上空を飛んでいる時、「ス-」と風の音だけがその場を支配します。スラッと伸びた長い翼、上方には青空と白雲、下方には緑の草原、その間に翼が有るんです・地面に支えられている訳でも無いのに!

でも、「スー」っと囁いている「風=空気」に支えられている。目には見えないけれど確かに支えられています。だから飛べるんですね。

今、手前にある「もの・物」も大事ですね。でも、目に見えるものだけが全てじゃない、目に見えないものの中にこそ、時としてもっと大切なものが有ったりするんでしょうね。昔グライダー乗っていた今・立派なおじさん?ですが、そう思いました。

目には見えないけれど、そういったものに「有難う」と感謝する時、やはり気持いいものです。・・・・なんてね。 余りまとまり無い文章で・・・謝!
Posted by blue sky at 2008年04月12日 10:04
そそそそそ!!!!!そのコンサート!!!

当時、東京で青春は孤独な旅人真っ最中だったオイラを。。。

同僚が慰めがてら、さそってくれたんだった。。。

それが、初阿部パンマンでした~☆

小堺くんは、赤いチェックのシャツを着ていたよ♪

勝新太郎さんのアカデミーに行ってるとか言ってたよね。。。

で。去年。。。何十年振りかで再会した訳でありますが~~~☆

昔とぜ~~~んぜぇん変わらない阿部さんでした~~~が☆

変わったのはオラの方で。。。

阿部さんの、昔と変わらぬ小気味いい♪早口テンポ~♪

付いて行くのがやっとこさでした(^^;

でも、終わり頃にはリハビリ効果か。。。馴染んでましたぁ~☆

阿部ライブは、若返り効果あり!!
Posted by ルン♪ at 2008年04月12日 10:09
おはようございます。
大空への憧れ、私もずっと持ってました。
結構いい年ですが、今もです(笑)。
スカイダイビングはちょっと無理としても
ハングライダーやパラグライダーなど、いつか機会がないかなあ、、、
と思っていたら、もしかしたら今月末、熱気球の体験ができるかも、、、

自分で地面を蹴って羽ばたくわけじゃないですけど。
ちょっと楽しみです。

最近チベット問題の見解が多い気がしていたので
(もちろんそれはそれでとても大切ですけどね)
今日のようなお話の方がやっぱり好きですね。

今日は空を見上げて深呼吸したくなるような、いいお天気です。
Posted by とろりん at 2008年04月12日 11:04
天河のメールのお返事では、ありがとうございました。

人力飛行機と言えば、今度息子が進学する中学&高校に、日本で唯一の人力飛行機部があります。息子は、目下の所、興味深々です。
もしか、お作りになった曲にご縁があるかも、ですね♪


若い人へのメッセージ・・・・心強いです。
もう体は若くない私へも、響いてきました。

いつか、息子へも伝えたい。

いつもありがとうございます。
Posted by marian at 2008年04月12日 17:21
『高く飛ばしたら』は深夜放送時代からのファンにとっては、懐かしくてたまらない曲です!
今までは、この曲はライブか、昔の深夜放送を録音した音源でしか聴く事が出来ない幻の一曲でした!
なので、今回のCDに収録が決まった時は万々歳でしたo(^▽^)o
中学高校と悩んだり苦しい事があると、いつもこの曲を思い出しては乗り越えたものでした!
いつかCDになる事を待ち望んでいたので、とても嬉しいですo(^-^)o
阿部さ〜ん♪
ありがとうございます('-^*)/
Posted by ま〜る at 2008年04月12日 19:06
えー・・あ!、
        「言葉ばかり覚えて 年老いてしまう・・・」

                (ギクッ!おれだ、・・・間違いなくに・・・)

 あれだ「小堺一機」が友達なら、でれますよー阿部さん、・・いいとも2、
 テレホンショキングで、CDの宣伝ができるんですよ!、阿部さん、・・
 タモリに、言われるんですよ~!、「髪きった~ッ?」(初対面だけども)、

 で、問題は、・・誰がー、阿部敏郎を電話で、呼び出すかじゃがァー?

 ジャニーズに知り合いはいないから・・ハイその線消えたー、・・・
 山口ミエも今、リタイア中だし、・・あとー千田ミツオも最近みないし・・
 誰だだれだーだれかいないか~・・・あ、いた1人!、「喜納昌吉」!!

 
 で、問題は、またまたこれからだよ、・・
 「その前の日に昌吉を呼び出せる、したしきなるその存在の友とは?!・」

 ん~?・・どーやら、やっぱ、・・
     
   「空を見上げる 神をみつめる」・・より、他になさそーでやんす、・・・

 
 
 

 
Posted by いわし雲。 at 2008年04月13日 06:04
阿部さん  私もそのコンサート行きましたよ!

後、東洋大学の文化祭?でしたか、、、確か埼玉の鶴ヶ島という
田舎に行った記憶があります。
古い~話ですねぇ!

高く飛ばしたら、、、大好きです!メロディーも歌詞も
何十年聞いていなくても、すぐに歌えちゃいます。
Posted by ☆masako☆ at 2008年04月13日 22:04
コメントありがとうございました。

歌には命があって、生き続けているんだと改めて思いました。

それとグライダーの話をしてくれたblue skyさん

気持よさそうですね。地上では決して感じることができない何かを感じたようでうらやましいです。
Posted by Toshiro AbeToshiro Abe at 2008年04月14日 12:01
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。