お礼

Toshiro Abe

2008年08月20日 09:11



まずは、このブログの呼びかけに多くの人が賛同してくれたことを、心よりお礼申し上げます。


実生活でも、この数日間でたくさんの人に会い、そのたびに寄付を募りました。

チャリティーコンサートのチケットを売ったことはありますが、直接寄付をお願いしたのは、個人的な活動も、人助けも含めて、生まれて初めての経験でした。


何故してこなかったかと言えば、一番の理由はカッコ悪いからだと思います。

いつも偉そうなことを言っていますが、けっこうカッコつけて生きてきているので、こういうのは苦手なんです。


でも今回は自分を止めていたブレーキを外して、まさにブレークスルーしたわけで、冒険した分だけ新しい自分と出会うことができました。


昨夜の「いまここ塾」でも、有志が募金箱を作ってきてくれて、帰りにその箱を持った時の重みは、なんとも言えない貴重な感覚でした。

本当にありがとうございました。




さらには、ブログという一見バーチャルな存在の力も確かめることができました。

何よりよかったのは、こんな僕の呼びかけに多くの人が応じてくれて、現実に違いが起き出したことです。

ある尼僧の証言」によってチベットの現実をより深く知ることができましたが、今でも苦境に陥っている当人に、ブログが縁になって救いの手を差し伸べることができたとしたら、なんて素晴らしいことでしょう。


見えない世界でのつながりが、現実世界に影響を与えたのです。



ずっと、彼女やチベット難民を支援してきている高橋さんからお礼メールをいただきました。

そこにはチベットの現状も書かれています。


最近はオリンピックの陰に隠れてしまい、見えにくくなってしまいましたが、もうひとつの現実が今もなお変わらずに存在していることを改めて知りました。



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本当にありがとうございます。

当サイトへも連日問い合わせのメールが来ており、あまりの反響の大きさに驚くのと同時に、大変ありがたいことだと感謝しております。

阿部さまのブログを拝見させていただくに、多くの方がガワンの身の上に思いやりの気持ちを寄せてくださっているのを知り感激しました。

私は本人をよく知っているので、彼女が故郷の地を再び踏みたい、という思いが痛いほどよくわかるのですが、一度も会ったことのないチベット尼僧の痛みをわかちあってくれる人が少なくないことに大変励まされました。
(励まされる、というのは言葉が足りませんね。ヒューマニティや善なるものに触れて、思わず息を呑むような、そんな感じです)


3月の「暴動」以降、6月10日までに209名が亡くなり、はっきりしているだけでも5972人が逮捕され、100名に及ぶ人々が行方不明になっているとチベット亡命政府は発表しています。

ガワンやルンタのサイトに掲載している証言は主に1990年代のものですが、同じような拷問が21世紀の現代においても行われています。

その全貌があきらかになるには、おそらく数年を要するかと思われますが、亡命チベット人によるNGO「チベット人権と民主主義センター」はチベットからの貴重な情報として、3月に逮捕されたチベット人男性の証言を5月に発表しています。

それによると、チベット自治区ラサ市で逮捕されたその男性は、監獄の様子を「21世紀に起きていることとは信じられない」状況であると語り、彼が監獄であった老人は「肋骨が二本折れており」、また別の僧侶は「手の指の骨が折れ曲がっており、片目がつぶされていた」と証言しています。


ガワンのライフヒストリーや、彼女が抱えている苦難を知ることをきっかけにしてチベットが直面している問題をより深く知っていただければ、と願ってやみません。

チベット問題解決のために、息の長い支援が必要とされています。


多くのチベット僧や尼僧がそうであるように、ガワンも天真爛漫で、底抜けに優しく、すばらしい笑顔の持ち主です。

オリンピックでは体力を競い、フォーブスの長者番付では経済的資産額を競い、ミスコンテストではもっぱら外見の美しさを競いますが、もし、仮に「心の美しさ」「内面の美しさ」を競う世界大会があれば、多くのメダルをチベット人たちが獲得するような気がします。

健康のために、ジムに行って我々が体を鍛えたり、ウォーキングをして運動したりするように、幸せのために心を鍛えるということがどんなに大切なことであるかを、チベット人たちは知っています。

その意味では、目にみえないものに価値があることを知っている、今日では少数派になってしまった民族ではないでしょうか。


ガワン以外にもアメリカで亡命生活を送り、日々生活に追われているチベット難民はたくさんいますし、個人的にも何人も知っていますが、彼女の現在の境遇は、あきらかに最悪なケースの一つです。

せめて、他の難民と同じようなスタート地点に立てるようになるまで支援できればと思います。



皆様のお気持ちには、どんなに言葉を尽くしても尽くしきれませんが、重ね重ね、お礼を申し上げます。



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これからもガワンさんの近況や、今回皆さんが行動してくれたことの結果を報告して下さるとのことです。

皆さんからの寄付金は、そのまま全額ガワンさんに届けられます。




今日もここに来てくれてありがとうございました。





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