もう1人の観客
おはよう。
昨日のコンサートは、始まる前に音響の大トラブルがあって、開催自体が危ぶまれたほどだったんだけど、最後は天に救われたっていう感じだった。
本当に天に救われたと思っている。
たくさんの人が来てくれて嬉しかったけど、あの中にもう1人の観客がいたんだよ。
大晦日の日に、末期ガンの女性をお見舞いさせてもらった話はしたよね。
手遅れということでお医者さんが、自宅で栄養のあるものを食べて家族と楽しくしていれば回復すると本人に告げ、自宅療養していた時だった。
家族も治るよという態度で接して、本人も早く元気になるよって、終始笑顔の皆さんだった。
昨日の中城コンサートにも、ぜひ来たいって話していた。
でも僕は直感した。
この人、自分が置かれている状況を全部知っているなって。
にもかかわらず知らない振りをしているのは、一生懸命に励ます家族や友人に対する思いやりだなって。
励ます優しさ・・・そしてそれを受け取る優しさ。
何度も涙がこみ上げてきて、人間ってスゴイなって思った。
昨日その人のご家族やお友達と一緒に、遺影もコンサートを見ていたんだ。
帰り際にその遺影を見せていただいた。
僕がお会いしたときは本当にやせ細っていて、その写真の中には別人のような美しい女性が写っていた。
そして写真を見た瞬間に感じたよ。
あっ今ここにいるって。
すごく確かな存在感を感じた。
「楽しかったさ~」って言っていた。
写真の目が潤んで見えたのは錯覚だろうか。
僕自身がそうだったからだろうか・・・
昨日のコンサートに来てくれたみなさん、ありがとうございました。
中城村で過ごした5年間。
たくさんの人に愛してもらった中城での5年間でした。
この村は僕たちの人生に深くはっきりと刻まれています。
この村がいつまでも美しい村でありますように・・・
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