真実は一見冷淡だけど・・・真実だけが本当の救済です

Toshiro Abe

2015年04月26日 12:40

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楽しめない夢さんからきたコメントです。


阿部さん、いつもありがとうございます。

どうしても悲しみを引き起こす思考があります。

親を自殺で亡くしています。

それも完璧な出来事なのか、教えて頂きたいです。


自殺した本人と子供である私も、そのシナリオが必要な出来事だと納得しているのか。

阿部さんも自殺はするなと書かれていましたが、最愛の家族を突然そのように亡くした者にお言葉を頂ければ幸いです。

(夢の中とはいえ)実際にその悲しみを経験し、それを背負って生きて行かなければいけないのは、大きな苦しみです。


10年が過ぎましたが、いつも限界で自分も(他に家族がいないので)自殺を考えることがあります。

親の病死も経験しましたが、自殺は自責の念と後悔で…言葉に出来ない苦しみです。

本当は誰もいなくて一つの意識があるだけだと分かっても、最愛の家族に会うことができないストーリーは悲しすぎます。

重い内容で申し訳ありません。




このコメントをもらったとき、ふと一人の人が頭をよぎりました。

先日紹介した、大和田菜穂さんです。

彼女なら、どのようなな回答をくれるのかと思い、楽しめない夢さんのコメントをコピペしてメールしてみました。

すると、こんな返事を送ってくれました。




ここから出る言葉をそのまま書きますね。


悲しすぎる出来事ですね。

そして、この方が10年経った今でも苦しいのが伝わってきます。

でも、ここから伝えているメッセージは、誰かが楽になる為のものでも、自分に起きたことをストーリーとして理解することでもありません。

完全に違う世界の描写だけなのです。

だから、個人が、起きた現象をストーリーだと理解しようとしても、辛さは変わらないし、個人にはストーリーだということが本当には分かりません。

夢、ストーリーということを、苦しみを抱えている人に言っても、怒りになるか、絶望になるかだけで、一生懸命に単なるストーリーと思い込むことで、楽になる為のメッセージではないのです。


彼女の悲しみも、親の自殺も、ストーリーも、全部同じ所からでていて、全部全体の表現で、誰かが経験している訳ではないし、誰かに起きている訳でもありません。

でも、これを個人に伝えて、受け入れろと言う方が無理ですし、普通は受け入れられないのが当たり前です。

ここから言えば、残酷に聞こえても、冷たく聞こえても、全てがそのままの描写なのです。


一つだけ彼女に言えることは、自由は、その悲しみの中にあります。

悲しみを避けようとすると、苦しみはより大きくなります。

悲しみの感情の中に自由があるのです。


・・・・・・・・



彼女が伝えたいのは、悲しみの経験をした人が、「これは夢だから。これはストーリーだから」と自分に言い聞かせても、何にもならないということです。

文中に出てくる、「ここから言う」というのは、ノンデュアリティの世界から言うということです。


確かに夢であるということが真実ですが、そう思おうとしている「自分」がある以上、たんなるごまかしに過ぎません。

彼女の言うとおりです。

身も蓋(ふた)もない言い方に聞こえますが、徹底的にその立場から伝えることは、たとえ反感を買われても大切なことだと思います。


「それじゃ、どうしろというのだ」と自我は叫びますが、どうにかするということではないのです。

真実は人を助けないように見えますが、真実だけが本当の救いに導くことが出来ます。

これも言葉の限界で、実際には導かれるような人は誰もいないのですが。


ただことは起きている。

感情や思考さえも、ただ起きているということであり、それを経験している「私」は存在していないということです。


阿部流に言わせてもらえれば、自殺も起きることとして起きました。

それ以外は決して起きなかったのです。


でも実際には自殺した人はいません。

最初からその身体の中には個人は存在せず、全体がその身体を通して表現されていただけだからです。


あなたも同じです。

あなたはいません。

違う言い方をすれば、あなたが全体であり、永遠です。



楽しめない夢さんの気持ちが、少しでも楽になることを願っています。


そして最後の言葉


「一つだけ彼女に言えることは、自由は、その悲しみの中にあります。

悲しみを避けようとすると、苦しみはより大きくなります。

悲しみの感情の中に自由があるのです。」


素晴らしいですね。

菜穂さん、ありがとうございました。




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