本日も快晴なり
「私は在る」
これ以上、何が必要だろう。
在るだけでそれでいい。
何も達成しなくても、何も得なくても、誰からも見つけられなくても、こうして在ることの素晴らしさを知ったいま、私は完全に満たされている。
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リュックを背負い、杖をつき、若き日の私は、ひとり奥吉野の渓谷を歩いていた。
2羽のトンビが頭上を旋回していた。
その時、体中にインスピレーションが走った。
もしこのまま、家もなく、金もなく、仕事もなく、すべての人たちが私を見限ったとしたらどうなるだろう。
何も変わらない。
私は私だ。
たとえ人目にどう映ったとしても、私の価値は何一つ損なわれることはない。
すべてを受け入れよう。
この先、人生の流れが私をどこに運ぼうが、天がそれを望むなら喜んで受け入れていこう。
そう思ったら、心がさらに軽くなり、地球全体が私自身だと感じた。
数か月間の奉公を終え、建て替えが終わったばかりの本殿の前で祝詞をあげ、そのあと心の中で祈念した。
「あなたの御心のままに。この命を自由にお使いください」
後はやりたいことだけやればいいし、楽しめることだけやればいい。
人生が極めてシンプルになった。
日本からのニュースで、天河が水に浸かったと聞いた。
混乱した心は混乱した現実を作り出すが、出来事は混乱していない。
ただそのようなことが起きただけだ。
これからも起きることが起きていくのだろう。
いま眼下には青い海が広がっている。
あなたの御心のままに。
この命を自由にお使いください。
私はこれからも、好きなことをして生きていきます。
それがあなたの願いだと知っているから。
か・ん・な・が・ら