新しい文明
長い人類史の中で、幾多の文明が栄え、そして滅んできました。
そしていま欧米を中心とした経済至上主義文明が終わりをつげ、新しい文明が始まろうとしています。
新しい文明とはいったい何でしょう。
それはいまの文明の延長線上にあるのではありません。
それはまったく新しい文明です。
戦後日本は、自らの国民性や尊厳を否定し、欧米に追い付け追い越せ政策をひた走ってきました。
経済発展が何より優先され、競争をあおり、人心は荒廃しました。
でもその道すがら、このままでいいのだろうか、何かが間違っているのではないだろうかという戸惑いも、多くの人の心の底でうずいていました。
そのうずきは、すっかり忘れてしまった根源的知性からのものです。
圧倒的に蔓延する旧来の価値観の中で、その声はか細く消えかかっていました。
しかしいま、その知性が急速に復活しています。
根源的知性、それは個に属するものではなく、全体で共有している普遍的知性です。
僕たちは、心の底で、どうしたらいいのかを知っているのです。
人々が手をつなぎ、富める者は貧しい者を支配するのではなく手を差し伸べ、知る者は知らない者を利用するのではなく正しく教え、お互いの違いを認めあい、共に与え、共に支え、共に喜びを分かち合うそんな世の中です。
自然と共生し、命をいつくしみ、シンプルに、そして心豊かに暮らす生活です。
僕はあなたであり、あなたは僕であり、僕たちは文字通り「ひとつなる命」に生かされている、「ひとつなる存在」だという気づきが根底にあります。
権威や既得権は消滅し、同等で、対等な関係の中で、社会秩序が形成されます。
このような世の中は、強力なリーダーのもとに形成されるのではなく、我々一人一人の意識変革によって生まれます。
多くの尊い犠牲の上に顕わになった、この根源的知性を見失ってはいけません。
新しい文明は日本から始まっていきます。
まさにいま始まっています。
やがては世界全体を席巻し、人類の長年の理想が実現されていくことでしょう。
新しい文明。
それはまったく新しい文明です。
僕たちの中に聞こえ出した大いなる知性に耳を傾け、その声を生きていきましょう。
か・ん・な・が・ら