あるがままの自分でいいんだよって、何かの本でも読んだし、自分でもそう思うのに、本当にいまあるがままの自分を受け入れている人は、まだ少ない気がします。
無意識に、今の自分以外の誰かにならなくてはと思っているのです。
もっと素直にならなきゃ、もっと向上心を持たなきゃ、もっと精神的な人にならなきゃ、もっと感謝しなきゃ、もっと強い自分にならなきゃ、もっと・・・もっと・・・もっと・・・
そうなったあかつきには、あるがままの自分を認めよう。
少なくとも、いまのあるがままの自分で良いわけがない。
とまあ、こんな感じです。
何度でも言いますが、あるがままの自分でOKとは、まさにいまあるがままのその自分でOKということです。
そこに条件などありません。
「思考」は問題や不備を見つける名人です。
他の誰かと比較したり、正しさを振りかざしたり、極端な例を挙げたり、あれこれと理屈をこまねいて、いかにいまのままではダメなのかを証明しようとします。
そんな思考を納得させるために、自分を高めようとしても無駄なことです。
だって思考は、その性質からして、これでいいということがないからです。
思考とは、否定的に物事を見ることで、物事を向上させようとする機能だからです。
ある時は役にも立ちますが、一般に信じられているほどには、思考が役に立って来たわけではありません。
それはいつも、ありもしない理想を引き合いに出して、かけがえのない「いま」に対して、不満や、不信やなどの、否定的な感情を作り出してきた張本人です。
「いま」あるがままの現実と、そして「いま」あるがままの自分と仲直りすることです。
だって「いま」しか存在していないのですから。
それを認めてしまうと、自分が向上しなくなってしまうと考える人がいます。
そんな人に、とっておきの真実を伝えましょう、
「あなたは、これ以上向上しません」
えっ?悲しいお知らせに聞こえました?
いえいえ、これは最高の朗報です。
だって、僕たちは最初の最初から完ぺきだという話ですから。
ただちょっと心が傷ついたり、頭が混乱してしまっただけです。
だから僕たちに必要なのは、お互いの不備を探して攻撃しあうことではなく、お互いの良さを認め合うことなんです。
そして自分が自分であることにくつろいでいく。
リラックスしていく。
そこに初めから備わっていた、僕たちの健全さが待ってくれています。
もし自分が嫌いになってしまった人がいるとしたら、そんな自分を両手で抱きしめてあげましょう。
そして感じてみます。
その存在を感じてみます。
あなたの腕の中にいる人、その人誰ですか。
ずっとあなたと共に人生を歩んできた、大切なあなた自身です。
うまくいかないときもあった・・・でも思い出してみてください。
あなたは、その時その時、一番いいと思ったことを精一杯やってきたということを。
その時は、そんなやり方しか思いつかなかったかもしれないけれど、なにも失敗しようとして失敗したわけじゃないし、人を傷つけようと思って傷つけたわけじゃない。
ね、そうでしょ?
だから許してあげましょう。
そして受け入れてあげましょう。
僕たちは生きている環境は違うけれど、似たようなワナに引っ掛かり、似たような問題を抱えています。
そのひとつが、あるがままの自分を愛せなくなってしまったということです。
何度でもこの言葉を思い出してください。
「あるがままのあなたでOKです」
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