ヒーラー

Toshiro Abe

2008年08月12日 09:08




最近、偶然にも(?)同じようなメールが寄せられています。


それは「ヒーラー」という職業の方からの相談メールです。

その方達の話で一致している点がいくつかあります。

それは、自分がこのままでいいのかという疑問です。



かいつまんで話しますと、ヒーリングサロンというものがあって、そこに通いながらヒーラーとしての技術を習得し、自らヒーラーになるのだそうです。

ところがヒーリング業界(?)も競争が激しく、権力争いがあったり、自分たちだけが正しいという締め付けがあったりするのだそうです。

お決まりの言葉でクライアントに接し、むしろ彼らを混乱させたり、新たな傷を作ったりすることもあるそうです。


その言葉というのが、「前世のトラウマ」「前世の悪行」「カルマ」「ネガティブエネルギー」「輝く未来」・・・


なんだかこのブログで異議を唱えているような言葉ばかりですね。

あるのかないのか確証のない言葉を使って、人の相談に乗るということからして、やや危うい職業のように思います。




さて本当のヒーラーとは、問題を抱えたクライアントが、実際はどこも悪くないということを、深いレベルで知っている人のことです。


もともと「Heal」という言葉の語源が「Whole」だと言われるように、全体性にもどすことを「癒す」というのです。


起きている現実が混乱して見えていて、あらゆる面に不完全さを感じているのがクライアントです。

それが心身の苦しみとなって表れているので、高い料金を払ってでも癒してもらいたいと思うのでしょう。



そんな人たちに対応するには、まず自らが全ての現象の背後に完璧さを見出す能力が必要です。

混乱した人が混乱した人を導くと、大混乱になってしまいます。



そもそも、人は人を癒すことはできません。

癒しはその人の中で起きることだからです。


僕がアドバイスしたいのは、自己(自我)が消えた時、そこに在るのが癒しのエネルギーだということです。


低いレベルの自分、自己に固執した自分、これこそが癒しを妨げている原因です。



自己に固執した存在は、とても知的で、なんでも判断し、裁き、正当化し、答えを出してしまいます。

そのような分別の世界は、一見正しいように見えるのですが、実はとても狭量な息苦しい世界です。

そこから癒しは生まれません。

癒しは正しさで相手を説得することではないのです。



ヒーラーが率先して自我を落としていき、目の前の人が安心してその場に身を委ねる雰囲気を作るのが最初に行われるべきことです。

そうやって開かれた場において、自然に発動するのが癒しのエネルギーです。


自己(自我)は時間への囚われの産物です。

それは過去と未来という幻想の中に存在します。


その自己がなくなれば「いまここ」が見えてきます。

癒しのエネルギーというのは、常に「いまここ」を流れている高いレベルの僕たちの本質なのです。



ヒーラーを目指す人は、自らが傷ついているか、深く傷ついた経験を持っている人です。

でなければ、人を癒したいなどと思わないからです。

実際には人を癒すことをとおして、自分自身が癒されたいと思っていることに気づきましょう。

そこに何も間違いはありません。

それでいいのです。

反対から見れば、あなたは人を癒すために、たくさんの痛みを通り抜けてきたのですから。

そんなあなたのような人を、いま多くの人が必要としています。



まずは自分を開くことを学んでください。

あなたはあなたのままで完璧だということを知ってください。


そうすれば、あらゆる人の背後に、その完璧さが見えてきます。

それがヒーラーです。



今日もここに来てくれてありがとうございました。




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