無題

Toshiro Abe

2021年05月16日 10:11

昔、聞いた話です。


お父さんが子供に教訓を与えていました。

人間のエゴを虫に例えた話です。


「いいか、早起きしてはだめだ。

早起きの虫は早起きの鳥に食べられてしまうから」


子供は聞きました

「だったら遅く起きればいいんだね」


しかしお父さんは言います

「遅く起きる虫は、遅く起きる鳥に食べられてしまう」


子供は戸惑いました。

「じゃ、どうしたらいいの?」


お父さんは答えました。

「どうすることもできない。

何をしたって負けは見えているから」





エゴが何かに挑んだとしても勝ち目はありません。

たとえ善行を積んだとしても、奉仕に明け暮れたとしても、その背後にエゴがあったら負けは見えています。


何をしたかではなく、エゴがそれをしたかどうかがポイントなのです。


エゴとは戦士です。

上手くいっていないと思える状況に挑もうとします。

そのような状況は次々と現れ続け、いずれエゴは消耗してしまうことでしょう。



それでは、負けないことはできるのでしょうか。

仏陀も老子も、それは可能だと言います。


秘訣は闘わないこと。

闘わなければ負けはありません。

負けるべき者がいなくなるからです。

これこそが人生の奥義です。


河の流れに完全に身を任せ、流れと一つになるのです。

なぜこれでいいのか。

それはどんな河も、いつかは必ず海にたどり着くからです。


右に流れても 左に流れても

どっちだっていいよ Let it be



このことを忘れずにいることです。


そうすればまた何かと闘い始めた時、

「またやってる」

と言って力を抜くことができます。


教えなどではありません。

ただ力を抜くだけだから。


すると物事は収まるところに収まっていきます。

ゴールは間近です。


いやゴールはすでに手にしています。

あなたがリラックスしたときがゴールなのだから。


あなたがこの存在に深く寛いだ時、ゴールがいまここにあったことを見出すことでしょう。



「おかえり」



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今夜21時の瞑想会です。


アドレスは

https://youtu.be/EYyvkV5pxWQ