昨夜は久しぶりに友人と夜遅くまで飲んでいた。
外に飲みに行くのは久しぶりだ。
那覇の歓楽街にある店のママさんは、東京の講演会に何度も足を運んでくれている人で、毎日このブログを見てくれているのだと言う。
品のいい素敵な店だ。
一緒に行った友人は一番気心が知れている仲間だが、僕とは真逆の人生を生きてきている。
僕は人を使うのも人から使われるのも嫌いで、生まれてこの方ずっと自由業で生きてきた。
政界や財界には誰一人僕に注目する人はいないし、社会的な影響力もない。
一方の彼は大企業を率いる突出した成功者で、国会議員さえも彼の前に来ると平身低頭だ。
そんな二人が仲良しなのは他でもない、人生の真実に対する理解が一致しているから。
何が大切で何が幻想なのか、時間を忘れて話し込んだことも10回や20回ではない。
昨夜も気が付ついたら夜中の2時を回っていた。
どれくらい飲んだのか。
そういえば今朝は少々頭が痛い(^^;)
昨日その彼から面白い話を聞いたのでみんなにも紹介しよう。
成功者がこの手の話をすると奇妙な味わいがある。
ある所に双子の姉妹がいた。
二人とも器量よしで男たちの憧れの的だった。
やがて二人は、それぞれに相手を見つけて結婚した。
姉が選んだ相手は大富豪で、彼女は何不自由のない生活をすることになる。
欲しいものは何でも手に入ったし、お世話係の従者もいた。
一方、妹が選んだ相手は売れない絵描きだった。
その絵描きは自分の才能が世に認められないことで自暴自棄になり、毎日酒を飲んでは荒れて、最愛の彼女にまで暴力を振るうようになる。
嫁入りの時に持ってきた着物も家財道具もすべて売り払い、どん底の極貧生活を続けるしかなかった。
朝早くから夜遅くまで働きながら、何とか生き延びるだけの毎日だった。
それから何十年もの月日が流れ、お互いの連れ合いもこの世を去り、二人の姉妹は久しぶりに実家の縁側に座って、幼いころ一緒に遊んだ庭を見ていた。
彼女たちも、すでに80歳を超える年齢になっていた。
実家の庭は昔と何一つ変わらず、あの頃のまま。
色とりどりの花の周りで、蝶々が戯れている。
その時、二人に突然、言いようのない気づきが訪れた。
何が起きたのだろう。
目の前には、ただあるがままのいまがあった。
これ以外は存在していないことを二人は明らかに理解した。
しばらく沈黙の時が過ぎた後、姉がポツリと口にした。
「どんな人生を歩んでも、結局は同じね」
それを聞いた妹は静かにうなづいた。
たったこれだけの話だ。
しかしこの話の中には、とてつもない真実が隠されている。
ヒンズーの人たちは、これを「マーヤ」と呼んだ。
人生はマーヤ(幻想)だ。
マインドには決して理解できない話だが、完全にいまここに帰った時、このことがわかる。
そして過去という荷物が一切合切抜け落ちるのだ。
人々の苦しみが少しでも消えて無くなりますように。
全ての人が、いまここにある祝福に気づきますように。
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