2016年08月26日
ドイツ人と禅とサンガと
読む前にお願いします。
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大本山方広寺で向禅師と共に「いまここ塾」をやっていた1990年代の後半、修行僧に交じって何人ものドイツ人が修行に訪れていました。
彼らはドイツのエリートたちでしたが、長期の休暇を取り、修行の厳しさで知られる方広寺で、一心不乱に修行に努めていました。
彼らの目的はただ一つ。
「Who am I?」の答えを見出すこと。
答えは「私はいない」に行きつくのですが、そのために大変な努力をしていました。
自己の不在を知識として語るのは簡単ですが、実際にその境地に至るのはまた別の話です。
そして何人ものドイツ人が見性していきました。
修行によっては悟れないというのも一方の真実ですが、修行によって悟った人達も僕はこの目で見てきています。
そんな中にヘルガさんという女性がいました。
彼女は末期がんに侵されているにもかかわらず、激痛に耐えながら、一切弱音を吐かずに修業をやり遂げました。
そしてついに病魔は彼女の身体を蝕み、浜松医大病院に入院しました。
彼女は病棟の庭に咲く花を摘んでは、他の患者さんの病床に飾ってあげていました。
ある時、向さんがお見舞いに行った時のこと、あまりにヤツレタ彼女を見て、向さんは言葉を失ったそうです。
そんな向さんの心中を察した彼女は、こう言いました。
「こっさん(向さんの愛称)、どうしたの?
私はまだこうして生きている。
こっさん、『いまここ』よ」
これが生きるということです。
理屈ではなく、これがいまを生きるということです。
向禅師と立ち上げた「奥山ZENスクール」は、インターネットの時代を迎え、「The禅サンガ」としていまも続いています。
おっちょこちょいな僕の責任で、みんなに迷惑をかけてしまったこともありますが、山越え谷超え、こうしていまに至っています。
伝統禅の格式に終始することなく、現代を生きる人達に、現代の言葉で、禅の世界に誘うというビジョンが叶い始めています。
そして各自が生活の中で禅の心を生きながら、命の実相に触れていくという試みも、成果を上げてきました。
忙しい現代社会を生きる我々に、長期間の厳しい修行は馴染みません。
しかし日々の生活そのものも、心がけ次第で僧堂の修業と同じ成果を上げることは不可能ではありません。
そんなことを目指しながら活動を続けてきました。
そんなThe禅サンガも第3期目を迎えます。
実生活の中で、そして自室を禅堂にして、時空間を超えて真実を生きる会です。
現在は海外も含め500人の仲間がいますが、今回も多くの人の参加をお待ちしています。
今日から3日間、オープンキャンパスを開き、禅サンガの模様を公開します。
生配信がメインですが、見れなかった人には録画された動画がメンバーサイトにストックされていきます。
都合がいい時間に、自らのペースで学んでいってください。
そして関心を持ってくれたらサンガの仲間として、僕たちと共に生きていきましょう。
The禅サンガ オープンキャンパス
1期または2期から再入会される方、新規の方も、お申し込みはコチラをご覧ください。
さて下の写真ですが、ドイツ人の中でもひときわ大きいヒンネルク氏の横で、向さんがとても小さく見えます(^^)
第3期からは、ドイツとの交流も含めて、グローバルに展開していきます。
向禅師の直弟子、ヒンネルク氏が主宰する、ブーヘンベルグ禅堂
1989年 ヒンネルク師は、伝統禅の現代化を模索していた彼の参禅の師である向老師とともに、「大心禅会」を立ち上げました。
「大心」は偉大な精神、大きな心の意味で、禅の素晴らしい生き方を一般大衆に浸透させようという試みです。
(南ドイツ・ブーヘンベルグ禅堂の紹介文より)
同じく直弟子のクリストフ氏が主宰する北ドイツキールの禅会
向禅師が参禅指導するブレーメン近郊のスタイアブルグ禅堂
ブログでも、できるかぎりのことをしていきます。
よかったらクリックして応援してください。
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大本山方広寺で向禅師と共に「いまここ塾」をやっていた1990年代の後半、修行僧に交じって何人ものドイツ人が修行に訪れていました。
彼らはドイツのエリートたちでしたが、長期の休暇を取り、修行の厳しさで知られる方広寺で、一心不乱に修行に努めていました。
彼らの目的はただ一つ。
「Who am I?」の答えを見出すこと。
答えは「私はいない」に行きつくのですが、そのために大変な努力をしていました。
自己の不在を知識として語るのは簡単ですが、実際にその境地に至るのはまた別の話です。
そして何人ものドイツ人が見性していきました。
修行によっては悟れないというのも一方の真実ですが、修行によって悟った人達も僕はこの目で見てきています。
そんな中にヘルガさんという女性がいました。
彼女は末期がんに侵されているにもかかわらず、激痛に耐えながら、一切弱音を吐かずに修業をやり遂げました。
そしてついに病魔は彼女の身体を蝕み、浜松医大病院に入院しました。
彼女は病棟の庭に咲く花を摘んでは、他の患者さんの病床に飾ってあげていました。
ある時、向さんがお見舞いに行った時のこと、あまりにヤツレタ彼女を見て、向さんは言葉を失ったそうです。
そんな向さんの心中を察した彼女は、こう言いました。
「こっさん(向さんの愛称)、どうしたの?
私はまだこうして生きている。
こっさん、『いまここ』よ」
これが生きるということです。
理屈ではなく、これがいまを生きるということです。
向禅師と立ち上げた「奥山ZENスクール」は、インターネットの時代を迎え、「The禅サンガ」としていまも続いています。
おっちょこちょいな僕の責任で、みんなに迷惑をかけてしまったこともありますが、山越え谷超え、こうしていまに至っています。
伝統禅の格式に終始することなく、現代を生きる人達に、現代の言葉で、禅の世界に誘うというビジョンが叶い始めています。
そして各自が生活の中で禅の心を生きながら、命の実相に触れていくという試みも、成果を上げてきました。
忙しい現代社会を生きる我々に、長期間の厳しい修行は馴染みません。
しかし日々の生活そのものも、心がけ次第で僧堂の修業と同じ成果を上げることは不可能ではありません。
そんなことを目指しながら活動を続けてきました。
そんなThe禅サンガも第3期目を迎えます。
実生活の中で、そして自室を禅堂にして、時空間を超えて真実を生きる会です。
現在は海外も含め500人の仲間がいますが、今回も多くの人の参加をお待ちしています。
今日から3日間、オープンキャンパスを開き、禅サンガの模様を公開します。
生配信がメインですが、見れなかった人には録画された動画がメンバーサイトにストックされていきます。
都合がいい時間に、自らのペースで学んでいってください。
そして関心を持ってくれたらサンガの仲間として、僕たちと共に生きていきましょう。
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1期または2期から再入会される方、新規の方も、お申し込みはコチラをご覧ください。
さて下の写真ですが、ドイツ人の中でもひときわ大きいヒンネルク氏の横で、向さんがとても小さく見えます(^^)
第3期からは、ドイツとの交流も含めて、グローバルに展開していきます。
向禅師の直弟子、ヒンネルク氏が主宰する、ブーヘンベルグ禅堂
1989年 ヒンネルク師は、伝統禅の現代化を模索していた彼の参禅の師である向老師とともに、「大心禅会」を立ち上げました。
「大心」は偉大な精神、大きな心の意味で、禅の素晴らしい生き方を一般大衆に浸透させようという試みです。
(南ドイツ・ブーヘンベルグ禅堂の紹介文より)
同じく直弟子のクリストフ氏が主宰する北ドイツキールの禅会
向禅師が参禅指導するブレーメン近郊のスタイアブルグ禅堂
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Posted by Toshiro Abe at 09:29│Comments(10)
この記事へのコメント
ほったん
素敵です。
今日も善き一日になりますように。
素敵です。
今日も善き一日になりますように。
Posted by ほったん at 2016年08月26日 11:02
いつも更新ありがとうございます。
ヘルガさんのお話また読めて良かったです。
苦しい時に人を思いやること
まさにブッダですね
ヘルガさんのお話また読めて良かったです。
苦しい時に人を思いやること
まさにブッダですね
Posted by 尚 at 2016年08月26日 11:40
すごいですね全員正座か。私なら30分で逃げ出すかもしれません
Posted by 虚無僧屋の冒険 at 2016年08月26日 12:05
いつもありがとうございます。
昨日、1年半ぶりに施設に入った102歳の祖母に会いに行った。元気だった。私のこと覚えているかと尋ねたら、すっかり忘れられていた。彼女の中に私はいなかったw
それもあって、初めて会う体(てい)で話をした。まさに記憶の中ではない いまここ。
もうこの祖母に死ぬことへの恐れはない。
認知症ってある意味すばらしい。すべてを委ねている。
昨日、1年半ぶりに施設に入った102歳の祖母に会いに行った。元気だった。私のこと覚えているかと尋ねたら、すっかり忘れられていた。彼女の中に私はいなかったw
それもあって、初めて会う体(てい)で話をした。まさに記憶の中ではない いまここ。
もうこの祖母に死ぬことへの恐れはない。
認知症ってある意味すばらしい。すべてを委ねている。
Posted by まっす~ at 2016年08月26日 12:50
方広寺向禅師のもとで
内側に向かい
静寂に向かい
至福に向かい
真実に向かう
内側にある静寂・至福という真実に向かう集いがサンガです
(*´▽`*)(*´▽`*)(*´▽`*)(*´▽`*)(*´▽`*)
内側に向かい
静寂に向かい
至福に向かい
真実に向かう
内側にある静寂・至福という真実に向かう集いがサンガです
(*´▽`*)(*´▽`*)(*´▽`*)(*´▽`*)(*´▽`*)
Posted by 大空(おおぞら) at 2016年08月26日 17:22
今目の前に在る者と共にこの瞬間に存在することが愛
というのはこのこと
このことは理屈を越えているわけですよね
ヘルガさんありがとう
時空を越えて今僕のところに愛が届きました…
愛☆愛☆
ありがとうございます
というのはこのこと
このことは理屈を越えているわけですよね
ヘルガさんありがとう
時空を越えて今僕のところに愛が届きました…
愛☆愛☆
ありがとうございます
Posted by 甲賀忍者 at 2016年08月26日 17:45
こんばんは。阿部さん。今日は何をコメントしたら良いかわからず、ウィキペディアで「禅」なんて調べてみたりして。
結局良くわからなかったりして。(笑)
ヘルガさんのお話し。感動的だったのですが、いつもなら自分ならダメだと、思ったところですが、阿部さんの記事を見てきて「ああ、僕にもヘルガさんの様な愛はあるな」と思えました。良かったです。
後、マイアルバムの「告白」という前の記事が良かったです。
THE禅サンガのロゴ、よく出来ていますネ。かっこいいです。では失礼いたしました。
結局良くわからなかったりして。(笑)
ヘルガさんのお話し。感動的だったのですが、いつもなら自分ならダメだと、思ったところですが、阿部さんの記事を見てきて「ああ、僕にもヘルガさんの様な愛はあるな」と思えました。良かったです。
後、マイアルバムの「告白」という前の記事が良かったです。
THE禅サンガのロゴ、よく出来ていますネ。かっこいいです。では失礼いたしました。
Posted by 永井新吾 at 2016年08月26日 20:26
オープンサンガ、ご一緒しましょう。
Posted by ふわ at 2016年08月26日 20:30
あはは、web講演と勘違い(笑)(^^)
Posted by ふわ at 2016年08月26日 21:08
今日もweb講演会最高でした。
阿部さんの波動が直接伝わるからブログじゃわからない奥行きが感じられて。
明日も楽しみししてます。予定変更しちゃいました。
一期からずっと参加してますがこうして安心して帰れる場所を作ってくださってありがとうございます。
阿部さんの波動が直接伝わるからブログじゃわからない奥行きが感じられて。
明日も楽しみししてます。予定変更しちゃいました。
一期からずっと参加してますがこうして安心して帰れる場所を作ってくださってありがとうございます。
Posted by 吉見 at 2016年08月26日 22:49
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